塩内浩二による個展「Megalithic yard」を2月4日(土) ~ 2月24日(金)の期間で銀座蔦屋書店、スターバックス前にて開催いたします。
塩内は、英国留学などを経て、クリエイティブコレクティブ「Cattleyatokyo」を設立。ファッションや音楽・アートの領域を横断しながら集団的手法で、アートディレクション・グラフィックデザイン・プロダクト・映像・アートワークと多様な表現を創造しています。
昨年は個展に続き、渋谷PARCO・心斎橋PARCO でのNFT アートプロジェクトのメインアーティストとしても抜擢されるなど、作家性への期待も高まっています。
展覧会タイトルの「Megalithic yard(メガリスヤード)」は、約 2.72 フィート (0.83 m) に相当する古代の架空の長さの単位を表す言葉です。一部の研究者には、巨石構造の建設に使用された単位だとも信じられてきました。自然石に一部の加工のみを施した巨大建造物は、儀礼や崇拝といった“祈り” の場でもあります。
人類は、その文明の起源時から、自然現象などを神のしわざとして恐れ、祈りを捧げてきました。塩内は“祈り” の力を追求せんと、本展では古代遺跡をインスピレーション源に、まるで未来から現在を眺めているかのような作品を制作します。
山と湖、月と太陽、宇宙空間を一枚にまとめた70×70cm の風景画を中心に、評判を呼んだ作品をアップデートした、サイキックポートレートシリーズも発表。会場演出はCattleyatokyo が、ブース設計はButtondesign が担当します。
塩内は制作に集中するために、毎週寺院への参拝を日課にしていると述べています。仏師が見えない力に導かれて仏像を掘り上げるように、作品が生まれる瞬間がある。そう話す塩内にとって、自らのアートワークも何かしらの作用が加わった救済の存在であるはずです。[ アーティストステートメント ]
元旦に、先祖の話を聞いた。
名古屋にある寺院は、約500 年前、戦国武将の織田信秀によって菩提寺として建立されたそうだ。高祖父がその寺院を継承し守り続け、今なお多くの方に親しまれる場所として存在している。
日本古来の祖霊信仰は、先祖から生きている子孫たちに影響するものだと信じられている。遡ると先祖の「霊魂」は日本神話では「偶像」にも宿り、信仰の対象となってきた。
本展では現代の乱世の時代における「祈り」を込めた「偶像」を自分なりに解釈して制作してみた。
春はすぐ、目の前だ。
菩提寺の意志を引き継ぎ、ここに表現したいと思う。
塩内浩二
[アーティストプロフィール]
塩内浩二/ Koji Shiouchi
1985 年愛知県生まれ。英国留学後、京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科卒。クリエイティブコレクティブ「Cattleyatokyo」、アートラボ「Cryptecs©」代表。これまで集団的創造で10 年以上にわたりファッション・音楽・アート領域でアートディレクション、グラフィックデザイン、映像、プロダクトデザイン、インスタレーションなどを通して文化醸成に寄与している。またコレクティブ名義での展覧会に加え、2019 年より始動したA2Z™名義で個展をOIL by 美術手帖にて発表するなど精力的にアート活動も展開。
これまでの作家活動として「SYMBOL」(POCKET、2014)「春本楼」(表参道ROCKET、2017)「WILD」(CALM & PUNK GALLERY、2018)「AtoZ MUSEUM®」(OIL by 美術手帖、2020)「SOCIAL SCULPTURE®」(日本橋新光ビル、2021)「NEO UNIVERSE®」(OIL by 美術手帖、2021)「DAYDREAM」(OIL by 美術手帖、2022)「PARCO X KOJI SHIOUCHI® NFT アートプロジェクト」(渋谷PARCO、心斎橋PARCO、2022) などがある。
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